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新井 英彦
原子力工業, 41(7), p.36 - 40, 1995/00
現在、水環境汚染は一層複雑さを増し、従来の水処理技術だけでは対処が困難となっている。放射線照射によれば、照射により生成する反応性の高い活性種を利用して、水中の有機汚染物を分解・除去すると同時に水中の微生物を殺滅することができる。本報告では、これらの特性を利用して進めて来た放射線照射による(a)下水処理水の殺菌、(b)有毒有機物等に汚染された水の浄化、(c)下水汚泥脱離液の処理及び(d)排水処理に用いた活性炭の再生の研究結果及び評価結果についてその概要を述べると共に、この分野における海外での最近の研究の動向についてもまとめた。
徳永 興公; 新井 英彦
Radioisotopes, 43(12), p.781 - 790, 1994/12
現在、世界的に深刻となっている環境問題に対しては、従来技術では十分に対処することができない。電子線等の放射線照射によれば、照射により生成する反応性の高いOHラジカル等を利用して汚染物質を分解・除去することができる。この特性を利用して現在進められている(1)石炭燃焼排煙処理、(2)都市ごみ燃焼排煙処理、(3)高速自動車道路トンネル換気ガス処理のためのパイロット試験、あるいは実証試験、(4)下水処理水の殺菌、(5)有毒有機物等に汚染された水の浄化、(6)下水汚泥脱離液の処理、(7)下水汚泥の沈降促進、(8)下水汚泥の殺菌及びコンポスト化及び(9)汚水処理に使用した活性炭の再生の研究状況についてまとめた。
佐藤 章一; 徳永 興公; 新井 英彦; 橋本 昭司
Transactions of the American Nuclear Society, SUPPL.61, p.425 - 430, 1990/00
電子線照射を利用する環境保全に役立つプロセスの開発を進めた。(1)排煙からの脱硫・脱硝同時処理プロセス、(2)下水処理場からの放流水の殺菌処理プロセス、及び(3)下水汚泥の殺菌・高速コンポスト化プロセスについて、開発の現状を述べる。
渡辺 宏; 武久 正昭
Radiation Physics and Chemistry, 24(1), p.41 - 54, 1984/00
脱水した都市下水汚泥の線による殺菌効果をレビューした。脱水汚泥中の細菌数は10/g、大腸菌群数は10/g程度であった。この大腸菌群を検出限界以下に殺菌する必要線量は0.3~0.5Mradで季節により変化する。また0.5Mrad照射汚泥中の大腸菌は保管中に再増殖することがなかった。この結果から脱水汚泥の殺菌線量は0.5Mradと結論した。照射によるミクロフローラの変化は非照射汚泥の主要菌種がP.Cepaciaから、0.5~0.7Mrad照射によりバチルス類に変化する。また照射汚泥のベチルス類の再増殖、大腸菌を接種したときの増殖についても言及した。
川上 和市郎; 橋本 昭司
Radiation Physics and Chemistry, 24(1), p.29 - 40, 1984/00
抄録なし
新井 英彦; 新井 陸正; 宮田 定次郎; 作本 彰久
JAERI-M 83-149, 50 Pages, 1983/09
現在、塩素殺菌処理により水道水中に生成する発ガン性の疑いのあるトリハロメタンの低減化が世界的な課題となっている。放射線とオゾンを併用してトリハロメタンの生成を抑制するための研究を始めるに先立って、トリハロメタン濃度(THM)および全有機ハロゲン(TOX)の測定方法、塩素処理方法、フミン質試料の調製法について検討を行った。その結果、塩素処理をバイアルびん中で行うことによってTHMとTOXの同時測定が可能になること、硝酸の添加によって有機ハロゲン化合物の加水分解を抑制できること、脱塩素剤としては易溶性の酸性亜硫酸ナトリウムが適していること、フミン質試料としては市販の試薬フミン酸は適当ではなく、腐植土から調製したものが適していること等を明らかにした。